風
街を自転車で走っていると
前のカゴから何か白い紙のようなものが
風で舞い上がり後ろへと流されていった。
昨日買い物をしたときのレシートだ、、、
故意にではないとはいえ、
このまま放っておけば
ゴミを捨てたことになる。
しかしわざわざ拾いに行くのか?
自転車から降りてわざわざ?
小さい紙くずだぜ?
そんなことを考えてるうちに
レシートは気持ちよさそうに
風にのって行ってしまった。
そうなってやっと拾えばよかった
と思うがもう遅い。
そのとき前から紙袋がガサガサ音を鳴らしながら
風に押されて走ってきた、
自転車を停めて紙袋を待ち構え
しっかりとキャッチする。
「迷わず拾えよコノヤロウ」
紙袋がそう言うのが聞こえた。
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